とやまらいふ

富山にUターンした82年生まれ男子の富山の魅力発信と古民家改修ブログ

1枚板テーブル製作②材料選び編

前回記事で一枚板テーブルの製作を宣言したので今回からはしばらく一枚板ネタです。

と言うわけで今日は素材選び。

まずは実物を見る前に検討できる事から始めます。

そうです。

樹種選びです。

表情、色味、木目の感じ、硬さ、重さ、価格と樹種によって様々です。

表情、色味、木目なんかは好みの問題ですが、硬さや重さは使い勝手に影響します。

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代表的な樹種で硬さを比較すると右の表のような感じです。

数値は気乾比重と言うものの数値ですが、硬さに影響すると言われています。黒檀(コクタン)は硬さに定評があり、八角形の箸に加工されたりしています。硬さ故、八角形に加工してもきちんと角が立ちますが、柔らかい木で八角形にしても、すぐ角が取れちゃいます。

キリやバルサの柔らかさも何となくイメージできますね。

さて、では机にする為にはどのあたりの硬さが必要かと言うと、最低でもヒノキくらいの硬さは欲しいところです。

ただ一概には言えませんが、基本的には硬い木ほど重く、コストも高くなりがちです。これは硬くて重くなるのはそれだけ密度が高い、ゆっくり成長した木であると言うのが理由です。

机なので硬いに越した事は無いですが、コストとのバランスも考える必要がありますし、硬い木は加工が大変になる事もDIYでは考慮する必要があります。

と、ここまで樹種選びの基本情報を書きましたが、結局のところ気に入った木が手に入らない事には、いつまでたっても机が出来ません。

ある程度知識がついたら、とっとと木材屋さんに行くのが得策です。

我が家も早々に木材屋さんに向かいます。

で、木材屋さんに行く時の注意が1つ。

必ず事前に電話しましょう。

何故かと言うと、木材は普通のお店のように、お客さんに見やすいように陳列はされてません。物によっては倉庫の奥にあったり、大きすぎてフォークリフトで運ばないと見れないと言う状況が起こり得ます。

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それに木材は一点物です。服を買いに行った時のように、「これのMサイズをください」なんて事も出来ないですし、「在庫取ってきますねー」なんてやり取りも不可です。

もう一つ安全面にも問題があります。木材屋さんの倉庫には木が積んでありますが、積んであるだけなので、崩れる可能性も秘めてます。大きな怪我にもつながるので、倉庫内の見学をさせてくれない木材屋さんもあるわけです。

その辺りの確認も兼ねて絶対に電話をしていきましょう。電話をすると基本的には、希望のサイズや樹種、予算を聞いてくれます。

と言うわけで我が家も富山の東から西へ木材を探す旅に!

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それはもう沢山の木を吟味しました!

と言いたいところですが、あまり見れてません。その理由がサイズ。

我が家が希望した机のサイズは400cm×80cm以上。木材屋さんに電話してサイズを伝えると、樹種や予算を聞かれる前に、「あんまり数や種類がないから見においで」って言われるくらいのサイズだったようです。

確かにそんな大きな板の需要は多く無さそうですね。

そもそも家の中にどうやって搬入するんだ?って話です。

でも僕は欲しいんです!子どもの勉強も、家族のご飯も、お客様の対応も、全部この机でやりたいのです!

と言うわけで数少ない候補を吟味します。

見た木材の一部ですが紹介させていただきます。

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まずはモンキーポッドっていう木。聞き慣れない名前ですが、日本ではかなり有名な木です。ハワイに行った事がある方はご存知かも知れないですね。日立さんの「このー木なんの木」の木です。CMのイメージしか無いので木目を見たのは初めてでしたが、日本家屋に合いそうな木ですよね。

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これはレッドウッド(だったはず…)これは吟味した木の中で最大サイズでした。長さもさることながら、幅も1m越え!アメリカにレッドウッド州立公園と言う場所があるのをご存知でしょうか?そこには高さ約115メートルのレッドウッド(セコイアメスギ)があるそうです。f:id:tomtom_com:20200722072718j:plain

インテックの本社ビル(富山で1番大きなビル、写真中央)がアンテナを除くと111メートルだそうです。

 富山にある、どの建造物よりも大きな木!一度は見てみたいものです。

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全体写真が無いですが、これはアピトン。奥に写っているのは欅です。欅はコストが合いませんがとても綺麗です。アピトンは初めて見ましたがなかなか面白い木目です。最近は栃が人気らしいですが、人気の理由は鱗状に波をうった木目がキラキラ輝いて見えるからだそうです。アピトンも栃ほどでは無いですがそんな模様があるようでした。(リップルマークと言うそうですよ。)

さてここで、何故真ん中だけ色が違うのか?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。これは単純に濡れているから。

無垢と言うのは何も手を加えない事ですが、机にする場合、何も塗らないのは得策ではありません。出来上がりのイメージや、メンテナンス性によって、オイル仕上げやウレタンクリア塗装など様々ですが、何かを塗ると木は大なり小なり濡れ色になります。

濡れていない状態を気に入って買ったものの、加工して濡れ色になったらイメージが変わった…

なんて事がないよう、気になる方は濡らして確認する事も大切です。

さて、3つ4つ紹介しましたが、結果的に我が家は「杉」にしました。

なんで?

檜より柔らかいのに?

普通じゃん?

いろいろ疑問があるとは思いますが、そこを解説しだすとまた長くなるので、その辺りは次回にしますね!