とやまらいふ

富山にUターンした82年生まれ男子の富山の魅力発信と古民家改修ブログ

自然由来塗料の登場

2020/04/06

食べれないナッツ
ナッツといえば、マカダミアナッツ

千葉県民ならピーナッツ?

ほかにもカシューナッツやらヘーゼルナッツなんてものもありますね。

栄養価が高く、保存もでき、しかも美味しいという良いことずくめなナッツですが、今日は食べないナッツを紹介します。

壁の下塗りが終わりましたが、仕上げの珪藻土を塗る前に木材を塗ります!

え?塗っちゃうの?せっかくの木材がもったいないじゃん!なんて声が聞こえて来そうですが塗っちゃいます。

その理由は現状ツギハギだらけと言う事と、既存部が塗ってあるから、と言う事の2点。

まずツギハギの理由ですが、過去の記事にあります。
www.tomtoy.site

 補修箇所がこんな感じの為、このままではいかん。と言うのが一つ目の理由。

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もう一つの既存部ですが、こちらの長押はこんな感じで、こげ茶色になってます。

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このこげ茶ですが木材本来の色ではありません。その証拠に鴨居の所々の色が削れて元の木の色が出て来ています。

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と言うわけで、柱や長押に塗ってあるものと同じもので塗ってしまおう!となったわけです。さて、じゃあこの塗ってあるものはなんなのか?

古民家に詳しい方なら直ぐにお分かりかもしれませんが、答えは「漆(うるし)」です!

日本人には古くから馴染みのある材料ですね。漆の木の樹液から作った天然樹脂塗料です。この漆が柱に塗ってあるのであります。

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 出典:ウィキペディアより

とは言え漆の器と言えば輪島塗りなどが有名ですが、どれもとてもお高いです。いくら既存に合わせると言っても、全てを漆でやるにはいくらかかるのやら…

と言うわけで今回使ったのは、同じく天然樹脂塗料のカシューと言う塗料。

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カシューと聞いてカシューナッツが頭に浮かんだ人はとても鋭い方ですが、まさにカシューナッツの殻の油を使って出来ている塗料になります。

実はこのカシューナッツの木ですが、熱帯性「漆」科植物と言う分類がされており、カシューナッツの殻の成分が漆と非常によく似ているそうです。

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そんなわけで、カシューナッツの殻から作られたカシューは、漆の代替品として使われています。漆に劣る部分が無いわけではないですが、かぶれない、色幅が大きい、紫外線に強いなど、漆を上回る性能を持ち合わせている非常に優秀な自然由来材料になります。

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ちなみに今回選んだ色は悩んだ挙句「こげ茶」にしました。

と言うわけでこのカシューを塗っていきます。

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塗った場所は説明不要ですね。こげ茶色の光沢がある場所が塗った所です。

それにしても、なんか光沢のある場所とない場所が出来てますね。乾いてないだけなのかなぁ?