ちょっと報告までの時間が空いてしまいましたが、今日は耐震診断結果について。
診断士さんの来訪から約一週間。
報告書が届きました。
2019/09/08
耐震診断結果
今回行ったのは一般診断。
主に壁の配置や量で算定できちゃう、基本の診断。
多くの要素が考慮されない分、数値は低く出ます。
逆にこの診断方法で数値がクリアできるなら、一応は倒壊しないって言えるってことですね。
まー最近では想定外って事もありますが、、、
早速開封してみましょう!
ドキドキしながら中を開けると…
「0.29」と言う数値が。
「倒壊する可能性が高い」って書いてありますね。
おう…
詳しい人ならこの時点でお分りだと思いますが、簡単に言うと耐震性能を100点満点で表した時、この建物は29点という事です!
高校生の頃のテストで見慣れた数字です…
まー予想はしてましたが、改めて結果として通知されると凹みますよね。
勉強しなかったから良い点取れないのはわかってるけど、答案が返ってきて、赤点だった時のあのなんとも言えない感じ…
ほんとテストみたい!
さて、赤点なのになんで建ってるの?って思われる方もいると思います。
その理由はいくつかありますが、一つはあくまで大地震時の評価という点です。大地震を経験していなければ倒壊していないわけです。
そしてもう一つは採点方法にあります。
今回の採点方法は前回も書いた通り、一般診断というやつです。
この診断ですが思いのほか単純で、建物面積と壁の位置、種類、長さがわかってしまえば、エクセルでも計算できちゃうくらいです。
診断士さんが1時間くらいで調査を終えて帰ったのもこれが理由です。
じゃあこの一般診断、当てにならないのかと言われればそんな事はありません。言うなれば1番余裕を持った診断方法と言えます。言い方を変えると1番厳しい採点と言っても良いかも知れません。
つまりこれより悪い点数にはならないという事です。
お気づきだとは思いますが、建物の耐震性能は何も壁だけで決まるわけではありませんよね。柱の太さとか、接合部の強さとか、屋根の重さとか地盤の良し悪しでも変わってきます。今回はそう言った条件を基本的に悪い方向に考えて計算しています。(一部診断士の判断で悪くみてない項目もありますが…)
詳しく調べると、柱が太くて壁と同様に耐震要素として考えられたり、接合部もしっかりしていて、各種数値が改善される(実は赤点じゃなかった!という)可能性も秘めているというわけです。
ただその辺を詳しく調べるには時間や経費が莫大にかかってしまいますし、建物によっては見えない部分になっているため、一部を破壊して調べる必要が出てきます。なのでそういった詳細な調査をしなくても判断できるのがこの一般診断なわけです。
じゃあ結局詳細に調べないと、正しい評価ができないじゃねーか!という声も聞こえてきそうですが、詳細に調べる必要があるかどうかは、改修計画に左右されます。
前述したとおり一般診断はあくまで「建物面積と壁の位置、種類、長さ」で判定しています。というわけで「0.29」という数字を「1.0」まで引き上げるには、単純に壁を増やせばよいわけです。(バランスも重要なので闇雲に増やせばよいわけではないですが、、、)
ただ古い日本の住宅は襖で仕切られており、壁がほとんどありません。襖を取り払ってしまえばとても広い空間が得られることが魅力の一つです。仮に改修後もこの良さを生かそうとする(壁を増やさない)のであれば、一般診断だけで数値を上昇させるのは難しく、詳細な診断、検討が必要です。
逆にそんな大空間をあきらめて、潔く壁を追加できるなら、意外と簡単に「1.0」を獲得できたりもします。またこれは有名な話ですが、屋根の瓦を軽い瓦や金属で葺き替えて、屋根の重量を軽くするなんて方法はどちらの場合も有効ですね。
出典:ウィキペディアより
というわけで、耐震診断結果の報告は以上になります。この結果をどう料理するかについてはこうご期待!