富山が誇る隠れた遺産シリーズ、今日は第2弾。
今日の遺産はガス燈。
ファミリーレストランじゃないですよ。
ガストー…
ガスで夜の街を照らす灯具です。
大正の頃は全盛期だったようですが、私が生まれた頃はもう名前だけで、伝統保存地区とかでないと、実物を見ることはなかなか無いですね。
そんなガス燈ですが富山の街でも一燈、未だに見ることができます。
(噂によると岩瀬にもあるようですが、、、)
場所は桜橋近くの松川沿い。
フェラーリを見ながら食事が出来る、イタリアンレストラン、ルシェロさんの前にあります。
大正の頃は松川沿いにあって、水面に映る光ががさぞかし綺麗だったんだろうなぁ〜と感じさせてくれます。
さて、このガス灯が廃れたのには大きく2つの理由がありそうです。1つは安全性。当然の事ながら火がでてますし、ガスも出てます。いろんな技術の進歩で、危険!とまではいかなくても、電気に比べるとリスクは大きいですよね〜
そしてもう一つが、メンテナンス費用。ガス灯にはマントルという網袋が付いているようで、このマントルの交換が3ヶ月〜半年に1回程度必要なようです。
ってなわけでほとんどの街灯が電灯に置き換わってしまったという訳です。
安全性とメンテナンス性。すごーく大事ですよね。私たちもお客様に建物を説明するときに、安全性とメンテナンス性に関して必ずと言って良いほど提案しますし、そこを否定される事は皆無ではないでしょうか?
でもこーしてガス灯の優しい光を見ていると、安全性は置いておいても、メンテナンス性は多少犠牲にしてでも、雰囲気を提案するのもありかな?って気になりませんか?
子どもや車だって手がかるほど可愛いって言うし。
また最近では、富山に限らず、全国で怖い事件が起きてますね。
そしてその抑止や、記録のために町には防犯カメラが設置されてます。
もちろんそれはそれで大切なことですが、例えばマントルの交換が半年に1回だとして、町にガス灯が約180本あって、1日に1本メンテナンスするとしたら、毎日どこかのガス灯には整備の人がいる。
その人 の目や存在が犯罪の抑止になったり、町に活気を生んだりって事もあると思うのです。効率やコストは大切ですが、そんなお金では解決できない価値も大切にしたいな~と思ったガス燈見学でした。
どうでもいいけどgooglemapさん、「燈」か「灯」は良いとしても「搭」って…