今日はちょっと変わった田植えをします。場所は富山県魚津市小菅沼ヤギの杜。土地勘のある人なら、北陸自動車道の有磯海SAの山の奥といえばなんとなくの場所はわかると思いますが、斜面に沢山の田んぼがあります。
富山県は読んで字の如く、山がいっぱいあるわけですが、富山県の約2/3は中山間地域に属するそうです。中山間地域ってなんやねん!って感じですよね。難しい言葉で、農業地域類型区分と言う区分の一つだそうですが、早い話が「まとまりのある平らな農地ではない農地」と理解して良さそうです。まとまってない、平らじゃない為に、大型の農業機械が入らず、手間隙のかかる農地と言う訳です。しかも多くの場合が都市部から離れていて、人が少ない地域がほとんどです。そんな中山間地域ですが、全国的に見ても全耕地面積の約4割は中山間地域に属しており、富山県はその中でも6割越えと言う状態だそうです。さて、ここまで読んで鋭い方なら、この中山間地域の課題にもお気づきかと思いますが、後継者が不足してきています。手間がかかる上に、田舎なので若者が居ないのであります。とは言え先述したとおり、中山間地域の農業を失うと、全国では約4割の、富山では半分以上の農作物の生産量が減ってしまう訳で、なんとも難しい問題を抱えています。と言うわけでこの中山間地域の農業を存続して行くために、「富山農業・農村サポーター」と言うボランティア活動があります。今回の田植えはまさにその活動の一つになります。
前置きが長くなりましたが、そんなこんなで、農業未経験者、大人、子供が入り混じって田植えをしていきます。
受付と検温を済ませて、田んぼを管理していらっしゃる金森さんの挨拶。そして富山県の方(?)の挨拶が終わったら今年の図柄の発表です。
冒頭からアートやら図柄やらなんのこっちゃい!って思われますよね。説明が遅くなってすみません!実は稲を使って田んぼに絵を描きます。去年ドローンで田んぼの真上から撮った写真がこれ。
わかりますでしょうか?3色くらい使ってますが、要するに品種の違う稲を植えて絵を作るのです。今年はオリンピックイヤーですから、魚津市のイメージキャラクター「ミラたん」とヤギさんがトーチキスをしてる絵柄だそうです。
そんなこんなで開会式をしていざ田んぼへ。
田んぼには絵を描くための補助線としての縄、田んぼわきには今日の主役の稲たちが並んでおります。
3色に見えましたが品種はそれより多い感じです。これらの稲は古代米って呼ばれていて、古代から祖先が作ってきたお米に似た米らしいです。我が家では、昨年ここで収穫された古代米が混ざったご飯が食卓を彩っています。
ちょっと堅いので苦手な方もいるかもしれませんが、堅めのごはんが好きな私にはぴったりのお米です。それに栄養も現代人に不足しがちなビタミン類や鉄分、カルシウム、マグネシウム亜鉛などが、豊富に含まれているそうなので、身体にも優しいお米だそうです。
話がそれましたが、植え方の説明を受けて田んぼに入っていきます。古代米だからと言って特に植える時に気をつける事はないそうです。多くの人が長靴を履いてきてましたが、田んぼに入る前に脱いで、裸足で入る人が多かったです。
時間にして1時間半くらいでしょうか?長靴が抜けなくなった人、田んぼにしりもちをつく子、田植えそっちのけでオタマジャクシを追う子、田植えはしないで写真ばっかり撮ってる私や某TV局などなど、思い思いに楽しんで今日の作業は終わりです。途中から天気も良くなり非常に気持ちの良い一日でした!
収穫が楽しみですね。最後にここヤギの杜は冒頭に書いたように山の上にある為、天気が良い日は景色が最高です。
ミラージュランドの観覧車の向こうに富山湾、そして能登半島ととても素敵な景色に出会う事が出来ます。
それとヤギの杜という名前ですから、当然ヤギさん達にも会えますよ。
まだまだ稲は小さいので、絵柄がわかりにくいと思いますが、時期を見て訪れてみてはいかがでしょうか?
最後に場所です。道は場所によっては狭く急こう配ですが、ファミリーカーでも上がってきている人がいたので、臆せず登ってみて下さい。
では~