とやまらいふ

富山にUターンした82年生まれ男子の富山の魅力発信と古民家改修ブログ

1枚板テーブル製作⑥磨き

ちょっと更新に時間がかかってしまいました。すみません。さてこのシリーズも今日で6回目。今日から机を磨いていきますが、仕上げの磨きではありません。仕上げの磨きをする前にもうひと手間必要なんです。

その手間については次回お伝えするとして、何故磨くのか?という事から。

え?

ツルツルにするなら当たり前でしょ?

と思われるかも知れませんが、写真の通りパッと見ツルツルです。十分机として機能します。

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と言うわけで実は磨かないのもアリです。

むしろ磨かない方が良い場合もあります。これまた解説を始めると長くなりますが、お付き合いください。

では行きます。

まずは磨かない方が良い場合ですが、

1、硬くて高級な木材

2、表面に何かを塗る予定がない時

のどちらかに該当する場合、

そして多少の凹凸は許せる人は磨かない事をオススメします。

反対にこれらに該当しない場合は磨いた方が良い、と言う事になります。

何故そう言う判断になるかと言うと「磨く」と言うと、表面が整うようなイメージを持たれるかも知れないのですが、実は全くその逆で、表面は痛みます。

イメージとしては肌の傷口をイメージされると良いかも知れませんが、切れ味の良い刃物で切った傷とヤスリで削った傷、どちらが治りやすいでしょう?

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正解は刃物の方です。理由は切り口の細胞が壊れないから。手塚治虫さんの「ブラックジャック」にメスの切れ味を試す場面があり、ひょうたんの実をメスで切ってくっつけるシーンがあります。切れ味が良ければ傷が残らず元通りになるそうです。「戻し切り」というらしいですが、他にも「るろうに剣心」なんかにも出てきます。蛇足ですが、ブラックジャックの方は単行本12巻に登場します。作品のテーマを問うような、中々重みのある一話です。興味のある方は一読されてはいかがでしょう?

話がそれましたが、1枚板テーブルにおいては表面の細胞を壊さない事によるメリットは何もくっつける訳ではないので、目的が異なります。

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ではどんな目的が有るのかと言うと、水の吸込みを抑えると言う目的があります。

机なので当然ですが、机の上にコップを置きますよね?そしてコップには水が入っています。水は溢れる可能性がありますし、今の時期なんか、溢さなくても結露水がコップに付着してコップの下はビショビショになります。

写真のようにコースターを必ず置けば問題ないですが、コップの底の形と同じ円形のシミを見た事はないでしょうか?濡れた場所は高確率でシミになります。ちゃんと「輪ジミ」と言う名前も付いてます。

勿論この輪ジミを抑える塗材はありますが、単純に板に水が染み込まなければシミにならないわけです。

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ここに鉋掛けだけした木材と、ヤスリがけした木材に水滴を落とした実験の写真があります。左が鉋掛けのみ、右はヤスリで磨いたもので、水滴を落として3分後の状態です。ヤスリを掛けた方が水を早く吸い込んでいる事が一目瞭然ですね。

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さて、話を最初に戻します。

磨かない方が良い場合は

1、硬くて高級な木材

2、表面に何かを塗る予定がない時

の2つでした。

2つ目はもうお分かりですよね。輪ジミを抑える為の塗材を塗るつもりが無いので有れば、磨かない事をオススメする。という事です。

ただ何かを塗るのは何も輪ジミ防止だけではありません。汚れ防止と言う側面もありますし、木材の強度を上げる為に何かを塗る事もあります。

強度についての解説は過去の記事を参照ください。

我が家なんかは杉を使っているので、強度的には若干不安です。とすると、強度を上げる為の塗り物をします。そうなると、もう磨くしか無いわけですが、強度が十分な木はそんな物を塗る必要は無いわけです。

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と言うわけで、一つ目の硬くて高級な木材は磨かない事をオススメする理由になるわけであります。

ただ最後に、カンナとヤスリでは平滑さと言う観点ではヤスリに軍配が上がります。書き物をしたいとか、とにかく平らである事にこだわる方は磨いてくださいね。

と言うわけで今日はここまでー