前回の1枚板テーブル製作記事で「杉」に決定したと言う事を伝えただけで記事を終えましたが、今日は杉にした理由について。
以下3つがその理由です。
・富山県産材にしたい。
・気兼ねなく使いたい。
・私の本名に杉が関係している。
解説します。
一つ目の富山県産材にしたい。
これは古民家の改修時から気にしていた事ですが、極力家の近くの材料を使いたいと思ってました。その理由の一つは地元にお金を落としたいから。
そしてもう一つ理由があります。それはここでしか建てられない建物にしたいから。富山県を出ると、地元の材料に依存した街並みがいっぱいあります。
日本国内だと島根方面の石州瓦の景色なんかがあります。イタリアだとキアンカレッレと言う石を積んだアルベロベッロとかは世界遺産としても有名ですね。こう言う風景ってとても素敵だと思うのです。
今回はただの机なので、流石に町並みを形成する事はありませんが、街並みと言うものはある日突然出来上がるものではなくて、小さな積み重ねなんだと思います。僕1人が頑張ったところで何も変わらないかもしれないけれど、僕がやらなければ変わらないと思ったり思わなかったり。
そんなわけで県産材にしたかったのですが、富山県は林業はあまり盛んでは無く、はっきり言って杉以外の選択肢はほとんど無いと言うのが一つ目の理由。
次は気兼ねなく使いたい。と言う理由。
我が家にはやんちゃ坊主が2人います。男の子のお子さんを持つ方ならご想像しやすいと思いますが、それはもうやんちゃです。物を落とす、こぼす、落書きするなどなど、本人が意図してやっているかどうかは置いておいて毎日何かしらのトラブルがあります。
そんな彼らも使うテーブルです。トラブルが起きた時に、テーブルが台無しになる可能性もはらんでいます。
今までも大切にしている何かを台無しにされた事を数え上げると結構な数です。
そんなわけで、仮に台無しにされても許せるよう、またみんなが気兼ねなく使えるように、高すぎない材料を使う。それが2つ目の理由。
3つ目の理由は本名が杉に関係しているから、と言うどうでも良い理由。
大杉、中杉、小杉、杉山、杉谷、杉田、杉原、杉林、杉崎、杉本、、、
杉のつく苗字っていっぱいありますね!
僕の苗字が「壇」だったら紫檀とか黒檀にしてたのかって話ですが(笑)
と言うわけで理由を説明したところで、話を元に戻します。
杉に方針は決まりましたが、杉もピンからキリまであります。いくら富山県産杉に絞るといっても前回解説したように、節の量や木目の感じ、耳(机の端っこになる、木の外周部の事です。)などなど様々です。
そしてそれら全てを吟味したくても、時間は無限には無いのが辛いところ。仮に僕本人はよくても、木材屋さんにお付き合いして頂くわけにもいきません。
と言うわけで、近場の木材屋さんに方針だけ伝えて、候補を探し出してもらいます。
数日待って届いた候補がこれ。
一律15万円!
高いか安いかは個人の価値観によりますが、もう少し高めに予算設定していたので、我が家的には御の字です。
その他当然ですが、空間との調和も検討する必要があります。とは言え我が家には沢山の杉が使われているので、その辺りは全く問題なしだった事も付け加えておきます。
さて今日はこの辺りで終わろうと思いますが、先ほど近場の木材屋さんに頼んだと言いました。サイズがとても大きい場合は送料もちゃんと計算に入れたほうが良いです。
全国には一枚板を扱っている業者さんがいくつもありますが、仮にお隣の岐阜県から同等の杉を運んだとして、5万円程度はかかるようです。材料が15万円で送料5万円追加となれば3割以上の増額です。
こだわり抜いて、どうしても県外から運びたいと言う事情もあるかもしれないですし、50万円の無垢材ならば5万円の送料もたかだか1割です。
また自力で取りに行くのも1つの手です。いずれにしても、無垢材その物の値段とのバランスや、運搬手段は購入前にきちんと検討した方が良いですね。ではまた次回!